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来夢

らいむ
名詞
1
標準
文例 · 用例
一体この客の血は、大昔の祖先達以来夢にのみ情熱的で、世の中のことに就いての決断力に欠けてゐる。
牧野信一 東中野にて 青空文庫
(四月十一日) 我試みに「文士保護未来夢」といふ四枚続きの画をかいて見ようか。
正岡子規 墨汁一滴 青空文庫
そして、はるばる東国下総から来たことだの、これから大叔父の添え書を持って、藤原忠平公のお館をたずね、成人の日まで留まって、学問修養に専念し、一かどになって帰国するつもりであるなどと、遠い未来夢までを話し話し、道づれになって、いつか、京都の街なかを歩いていた。
吉川英治 平の将門 青空文庫
鳥獣が物を言ったという夢は、自分などには見た記憶がもう残って居ないが、元来夢というものがこの話のように、後に奇妙に思い当ることでも無いと、忘れてしまうのが普通だから何とも言えない。
柳田國男 夢と文芸 青空文庫
しかし、この父皇には、余りに、かえりみる恨事や、未来夢が、多すぎている。
世の辻の帖 私本太平記 青空文庫
またここの郷では、周囲もみなそういって、それが郷党の未来夢でもあるように不知哉丸への君仕をはげんでいるのであった。
千早帖 私本太平記 青空文庫
その事は、後年一家をなしても、決して、富裕にもなれないし、食うや食わずの大家すら存在した当時の文学者や画家にさえ一生を賭して成ろうと志す未来夢の持ち主が、本郷、神田辺を中心に、うようよ居たのを見てもわかる。
――四半自叙伝―― 忘れ残りの記 青空文庫
彼らの未来夢の信念が演じる稚気や滑稽にたいして、社会人は寛大だったし、また一般に、書生さんなるものを愛する気もちが、庶民全体の中にあった。
――四半自叙伝―― 忘れ残りの記 青空文庫