早生
わせ
名詞
標準
文例 · 用例
早生の節成胡瓜は、六七枚の葉が出る頃から結顆しはじめるが、ある程度実をならせると、まるでその使命をはたしてしまったかのように、さっさと凋落して行ってしまう。
— 黒島傳治 『短命長命』 青空文庫
二 豹一は早生れだから、七つで尋常一年生になった。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
早生れの安子は七つで小学校に入ったが、安子は色が白く鼻筋がツンと通り口許は下唇が少し突き出たまま緊り、眼許のいくらか上り気味なのも難にならないくらいの器量よしだったから、三年生になると、もう男の子が眼をつけた。
— 織田作之助 『妖婦』 青空文庫
そのとき豹一は七つ、早生れの、尋常一年生であった。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
三 豹一は早生れだから、七つで尋常一年生になった。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
『園内の草は早生といへども摘み取るべからず』云云。
— 北原白秋 『春の暗示』 青空文庫
将軍家は箸を啣へた儘じつと考へ込んでゐたが、暫くすると、「いつぞや越前が早生の果物なぞは侈奢の沙汰だといふので、差し止めたやうには思ふが、若芽薑のやうなものまで布令を出さうとは思ひがけなかつた。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
見れば他のは佐渡牛といふ種類で、一頭は黒く、一頭は赤く、人間の食慾を満すより外には最早生きながらへる価値も無い程に痩せて、其|憔悴しさ。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫