柵越し
さくごし
名詞
標準
文例 · 用例
構外のWCへ行つて其處の低い柵越しに見ると、丁度其の向側に一臺の荷物車があつて人夫が二人其の上にあがつて材木などを積み込んで居た。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
それで勘定場近くの便所の口へ出て低い木柵越しに外を見ると、そこに一団、かしこに一団という風に人間が寄集まって茫然として空を眺めている。
— 寺田寅彦 『震災日記より』 青空文庫
構外のWCへ行ってそこの低い柵越しに見ると、ちょうどその向こう側に一台の荷物車があって人夫が二人その上にあがって材木などを積み込んでいた。
— 寺田寅彦 『写生紀行』 青空文庫
厳めしい鉄門の鉄柵越しに門前の様子を見定めると、電光の様に小潜りを出た。
— 夢野久作 『女坑主』 青空文庫
今、本から目をはなし(つまらないの)鉄柵越しに見える街路の植込みの草やそとを通る自転車やらを見ていたら風がひいやりとするせいか、何だか一寸東京を離れるのがいやなようです。
— 一九四〇年(昭和十五年) 『獄中への手紙』 青空文庫
数騎の男も混ってだくを打たせたり馬上からかがんで柵越しに散歩道の知人と握手したり自由にかつ調和を保って動いている。
— 宮本百合子 『ロンドン一九二九年』 青空文庫
そうすれぁ柵越しに話が出来るでしょう。
— 宝島 『宝島』 青空文庫
」 そしてリヴジー先生は柵越しに私と握手し、シルヴァーに頷いて会釈して、足早に森の中へ入って行った。
— 宝島 『宝島』 青空文庫