気のない
きのない
表現形容詞-語幹
標準
indifferent
文例 · 用例
佐竹は立ったまま、老人のように生気のない声でぼそぼそ私に話しかけたのである。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
彼が這入つた時、教師達は誰も話をしてはゐなかつたが、それと知ると其処にゐた全部の者は一斉に、不馴れな人間に対する心意気のない、畏敬の表情を作つて差向けてゐた。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
そして学校に来ては、愛顔の好い教師程気になつた、邪気のない生徒程、その顔を見れば憎らしく感じた。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
人気のない深夜の町を、ひとり足音高く通って行く。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
即ち例へば「古池」といふ言葉は、日本人の連想からは直ちに古い寺院の池や、庭園などにある閑雅で苔むした小さな溜水の池をイメーヂするが、温気のない西洋にはそんな古池が無いのであるから、西洋人のこの語から連想するイメーヂは、アルプスやスヰスの山中などにある、青明に澄んだ大きな湖水であるだろう。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
カーテンを上げて覗いてみると、人気のない深夜の裏通りを一台の雪橇が辷って行く、と思う間もなく、もう町のカーヴを曲って見えなくなってしまった。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
「揃って帰っちまやがったじゃないか」 コーターマスターは、コムパスを力委せに蹴飛ばしながら、「サア」と、気のない返事をした。
— 葉山嘉樹 『労働者の居ない船』 青空文庫
「人間の心が蒸発して霞になりそうな日だね」と言ったら、一|間ばかりあとを雪駄を引きずりながら、大儀そうについて来た妻は、エヽと気のない返事をして無理に笑顔をこしらえる。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
作例 · 標準
「ああ、そう」と、彼はスマホから目を離さずに気のない返事をした。
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何度熱心に誘っても、彼女は気のない素振りを見せるばかりで一向に興味を示さない。
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準備不足なのが丸わかりな、気のないプレゼンにガッカリしたよ。
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「ふーん、勝手にすれば」なんて、そんな気のない言い方しなくてもいいじゃない。
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