遍照
へんじょう異読 へんしょう
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
universal illumination (esp. in Buddhism, by the dharma-body)
文例 · 用例
東京から遥々見送って来た安兵衛という男が、宿屋で毎日朝から酒ばかり飲んでいて、酔って来ると箸で皿を叩きながら「ノムダイシ、一升五合」(南無大師遍照金剛)というのを繰返し繰返し唱えたことも想い出す。
— 寺田寅彦 『箱根熱海バス紀行』 青空文庫
菅笠をかむり、杖をつき、お札ばさみを頸から前にかけ、リンを鳴らして、南無大師遍照金剛を口ずさみながら霊場から霊場をめぐりあるく。
— 黒島傳治 『海賊と遍路』 青空文庫
むかし僧正|遍照は天狗を金網の中へ籠めて焼いて灰にしたというが、我らにはなかなかそのような道力はないから、平生いろいろな天狗に脅されて弱っている、俳句天狗や歌天狗、書天狗画天狗|浄瑠璃天狗、その上に本物の天狗に出られて叱られでもしたら堪らないから筆を擱く。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
前に挙げた僧正遍照も天狗の化した鴟を鉄網に籠めて焼いたのである。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
「その居士が、いや、もし……と、莞爾々々と声を掛けて、……あれは珍らしい、その訳じゃ、茅野と申して、ここから宇佐美の方へ三里も山奥の谷間の村が竹の名所でありましてな、そこの講中が大自慢で、毎年々々、南無大師遍照金剛でかつぎ出して寄進しますのじゃ……と話してくれました。
— 泉鏡花 『半島一奇抄』 青空文庫
生々死々去々来々、南無大師遍照金剛々々々々々々々々。
— 種田山頭火 『遍路の正月』 青空文庫
闇の中に、乳白色の光が溢れるように遍照するのを感じた。
— 菊池寛 『極楽』 青空文庫
――南無大師、遍照金剛ッ!
— 泉鏡花 『山吹』 青空文庫
作例 · 標準
観音菩薩の慈悲は、衆生すべてを遍照すると言われている。
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仏教における遍照は、一切を照らし出す光のイメージだ。
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「あなたの善行は、あらゆる場所を遍照し、人々に希望を与えています。」
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