一筆啓上
いっぴつけいじょう
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文例 · 用例
こうした研究の結果いかんによっては、ほととぎすの声を「テッペンカケタカ」と聞いたり、ほおじろのさえずりを「一筆啓上仕候」と聞いたりすることが、うっかりは非科学的だと言って笑われないことになるかもしれない。
— 寺田寅彦 『疑問と空想』 青空文庫
ほほじろみ山頬白鳴くことに、一筆啓上つかまつる、故郷を出てからまる二年、まめで其方も居やるかと、つひぞ忘れた事もない、風のたよりにことづてて、木の實草の實やりたいが、お山の鳥の世わたりは、春の彼岸が來てからは、雛のそだてに忙しうて、ひまな日とては御座らない。
— 薄田泣菫 『泣菫詩抄』 青空文庫
山雀とは比べものにならない好い声で、 一筆啓上仕りそろ……と、鳴きますからね」といつて、慰めますと、老紳士は浮かぬ顔をして、「いくら好い声で鳴いたところで、頬白だつたら山雀のやうにこつちの思ひ通りに藝を仕込むわけにはゆきませんからね」といつてゐます。
— 薄田泣菫 『山雀』 青空文庫
兎に角、人間中年過ぎになると、恋愛も結婚も露骨に打算的に形をとるのだろうが、言ってみれば、まあ一つ小当りに当ってやれ――そんな野次馬めいた気分から、ヘルグライン、止せばいいのに――ほんとによせば好いのに――この未知の「美貌の寡婦」宛てに早速一筆啓上したものだ。
— 牧逸馬 『斧を持った夫人の像』 青空文庫
」「右御様子申上度、且又御状一通御届申候ため、一筆啓上仕候。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
一筆啓上益御勇壮大賀至極奉存候。
— 慶応二年八月十三日 森玄道、伊藤助太夫あて 『手紙』 青空文庫
:返り点 (例)在之------------------------------------------------------- 渡辺先生 左右一筆啓上仕候。
— 慶応三年九月二十四日 渡辺弥久馬あて 『手紙』 青空文庫
-------------------------------------------------------一筆啓上仕候。
— 慶応三年九月二十七日 本山只一郎あて 『手紙』 青空文庫
作例 · 標準
「一筆啓上、父に近況を知らせる手紙を書く。」
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昔の時代劇では、武士が一筆啓上と書き出して、短い手紙をしたためた。
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「一筆啓上、この度はお世話になりました。」
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