楽隠居
らくいんきょ
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
comfortable retirement
文例 · 用例
なんでも御城下に一軒の家を持たせて貰って、楽隠居のようなふうで世を終ったそうです。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
」 四「それではお婆さん楽隠居だ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
なぜなら彼らは、老後において妻子|眷族にかしずかれ、五枚|蒲団の上に坐って何の心身の苦労もなく、悠々自適の楽隠居をすることができるからだ。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
もとは大阪堂島の、相当戸前も張つて居る商家のお家はんであつたのを、秋成がその店を引受けてから急に左り前になつたその衰運をまともにつきあひ、わびしいめに堪へながら、秋成がやつとありついた医業にいくらか栄えが来て、楽隠居にして貰つたところで、また、がたんと貧乏|住居に堕ちたのだつた。
— 岡本かの子 『上田秋成の晩年』 青空文庫
医学の為とか、あるいは学校の教育資料とか何とか、そんな事なら話はわかるが、道楽隠居が緋鯉にも飽きた、ドイツ鯉もつまらぬ、山椒魚はどうだろう、朝夕相親しみたい、まあ一つ飲め、そんなふざけたお話に、まともにつき合っておられますか。
— 太宰治 『黄村先生言行録』 青空文庫
おまわりさんが国の女房や子供を干し上げて置いて、大きな顔をして酒を飲んで、上戸でもない爺いさんに相手をさせていた間、まあ、一寸楽隠居になった夢を見たようなものですな」と、頭をつるりと撫でて云った。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
うまくいって逃げようたってそうはいかない」 農家の楽隠居に、糟谷がいまの腹のわかるはずがない。
— 伊藤左千夫 『老獣医』 青空文庫
それが彼の小左衛門らしいので、徳次はそっと眼をつけていると、やがて自分の番が来て浪人は寺内へはいったので、徳次は茶屋の者に訊いてみると、あれは平田孫六という人で、以前はここらで売卜者などをしていたが、ひとり娘が容貌望みで砧村の豪家の嫁に貰われたので、今では楽隠居のように暮らしているというのです。
— 大阪屋花鳥 『半七捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
祖父は退職後、田舎で趣味の盆栽に明け暮れる楽隠居の身だ。
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「もうあくせく働くのは嫌だよ、早く楽隠居して温泉巡りでもしたいね」と父がこぼした。
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若い頃の苦労が実を結び、彼は今では悠々自適の楽隠居を楽しんでいる。
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