弓筈
ゆはず
名詞
標準
文例 · 用例
』嗚呼|天の御裔の御子大神、この時浪間より流れいでける黄金生弓たかく手握り持たし、かがやく黄金御征矢弓筈につがひ、窟戸にたたして、―― 『暗きかも、暗きかも、 嗚呼暗きかもこの窟。
— 蒲原有明 『獨絃哀歌』 青空文庫
それで天皇ははじめて人民たちから、男から弓端の調といって、弓矢でとった獲物の中のいくぶんを、女からは手末の調といって、紡いだり、織ったりして得たもののいくぶんを、それぞれ貢物としておめしになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
神代紀に雀を碓女とし、崇神朝に定めし貢に『男の弓端の調、女の手末の調』とあり、万葉集に『稲つけばかゝる吾が手を今宵もか、殿の和く子がとりてなげかむ』とあるのも、ともに古く女子が農耕者であったことを明白にしている。
— 中山太郎 『穀神としての牛に関する民俗』 青空文庫
ここに初めて男の弓端の調一四、女の手末の調一五を貢らしめたまひき。
— 校註 古事記 『古事記』 青空文庫
大御船真梶繁ぬき、照りわたる御弓の弭、あな清明け、神にします、あな眩ゆ、皇子にします。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
大御船眞棍繁ぬき、照りわたる御弓の弭、あな清明け、神にします、あな眩ゆ、皇子にします。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
もし、それを証明出来ないのだったら、いっそのこと、君の嬉劇的な散策は、やめにしてくれ給え」 それを聴くと、法水は押収してきた火術弩を取り上げて、その本弭(弓の末端)の部分を強く卓上に叩き付けた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
と云うのは、二本のラミイの長さを異にさせた事と、また、それを弦の中で甘瓢形に組み、その交叉している点を弦の最下端――つまり、弓の本弭の近くに置いたという事なんだ。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫