表構え
おもてがまえ
名詞
標準
the front of a building
文例 · 用例
行者の家は五条の天神の裏通りで、表構えはさほど広くもないが、奥行きのひどく深い家であるので、この頃の雨の日には一層うす暗く感じられた。
— 岡本綺堂 『影を踏まれた女』 青空文庫
周囲が周囲だけに、モダンな表構えの家が、劃然と目に立っていた。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
家のうしろには葡萄園があるそうですが、表構えは茶店のような作り方で、ここでは登山者に無代で梅酒というのを飲ませます。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
路面がアスファルトになったり、表構えだけの薄っぺらな洋式建物が多くなったり、カッフェーやメリンス屋が多くなったりした位のもので、昔と比べて変ったといえば随分変ったといえるが、同じようだといえばまた同じようだといえないこともない。
— 加能作次郎 『早稲田神楽坂』 青空文庫
街道筋の古風な商家を見るやうな表構え一面に格子のはまつた二階家で、我々のもつあらゆる医院の概念に没交渉なものであつた。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
表構え一面に格子のはまつた医院のことで、なるほど建物の具合では洋服よりもふさはしいかも知れないが、さしづめ芸人か幇間といふ風俗だつた。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
しかし表構えはただ「久兵衛」と書いてあるのみ、寿司屋ともなんとも表現していない。
— 北大路魯山人 『握り寿司の名人』 青空文庫
頑丈な表構えの隣家との間に、漸く人がはいり込める位の狭い路次があった。
— 豊島与志雄 『反抗』 青空文庫
作例 · 標準
例句