紅涙
こうるい
名詞
標準
feminine tears
文例 · 用例
疑ふらくは紅涙の雪を染むる事を。
— 泉鏡花 『花間文字』 青空文庫
この血痕、この紅涙こそは、古昔より人間の特性を染むるものならずんばあらず。
— 北村透谷 『明治文学管見』 青空文庫
娼婦の涕は紅涙と賞へられ、狼心の偽捨は慈悲と称へらる。
— 北村透谷 『哀詞序』 青空文庫
おとよは今さらのごとく省作が恋しく、紅涙|頬に伝わるのを覚えない。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
自己推薦の件は宜しくこなして、好い気持ちにペンが滑った余り、つい大昔の初恋時代の感傷に返ったヘルグライン君、「ひとり寝の閨淋しきままに」なんかと、精ぜい未亡人の紅涙を絞るべく哀調切々、胸を打つ美文を綴った――か何うか、そんなところまでは判っていない。
— 牧逸馬 『斧を持った夫人の像』 青空文庫
そこで一行は予定の通り自動車を命じ、昨夜は蒲原氏が紅涙のしたたる愁ひに沈湎した十日町へと一路走つて、そこから十日町線に乗るのであつたが、椿事の生々しい古戦場を通過した一行は心あくまで和やかに歓声をあげ、汽車は沸きたつ笑ひをつつんで走りはじめたのであつた。
— 坂口安吾 『逃げたい心』 青空文庫
」 このとおり、舅姑のないアメリカには、そのかわりに「お母さんのプディング」によって、若いお嫁さんは紅涙をしぼらせられなければならないことになっている。
— 谷譲次 『字で書いた漫画』 青空文庫
まして、この大湖の岸には、飛騨の高山と違って、日本|開闢以来の歴史があり、英雄武将の興亡盛衰があり、美人公子の紅涙があるのです。
— 胆吹の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
別れの場面で、彼女の目から一筋の紅涙がこぼれ落ちた。
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物語のヒロインは、悲しみに打ちひしがれ、静かに紅涙を流した。
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男は彼女の紅涙を見て、自分の過ちを深く後悔した。
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