みしみし
みしみし
副詞
標準
文例 · 用例
」 五十八 主税は心も闇だったろう、覚束なげな足取で、階子壇をみしみしと下りて来て、もっとも、先生と夫人が居らるる、八畳の書斎から、一室越し袋の口を開いたような明は射すが、下は長六畳で、直ぐそこが玄関の、書生の机も暗かった。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
)と、こっちは夢中に出ようとする、よける、留める、行違うで、やわな、かぐら堂の二階中みしみしと鳴る。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
寒気が裂けるように、みしみし軋る音がした。
— 黒島伝治 『国境』 青空文庫
」と主人の少女はみしみしと音のする、急な階段を先に立て陞って、「何卒ぞ此処へでも御座わんなさいな。
— 国木田独歩 『二少女』 青空文庫
そこで銀色のなめくぢはかたつむりを殻ごとみしみし喰べてしまひました。
— 宮沢賢治 『洞熊学校を卒業した三人』 青空文庫
象が地面をみしみし云はせて走って来ましたので獅子が又ステッキを突き出して叫びました。
— 宮沢賢治 『月夜のけだもの』 青空文庫
生島はみしみし階段をきしらせながら自分の部屋へ帰った。
— 梶井基次郎 『ある崖上の感情』 青空文庫
俥はもうみしみし云っていますし私はこれから病院へはいります。
— 宮沢賢治 『紫紺染について』 青空文庫