掻暮
掻暮
名詞
標準
文例 · 用例
―― 生れる兒も、生れる兒も、皆死んで了つて、唯一人育つた娘のお里、それは、それは、親ながらに惚々とする美しい娘であつたが、十七の春に姿を隱して、山を尋ね川を探り、麓の町に降りて家毎に訊いて歩いたけれど、掻暮行方が知れず。
— 石川啄木 『散文詩』 青空文庫
香具師の素性もお半の方の素性も、掻暮見当が付かなかった。
— 国枝史郎 『天主閣の音』 青空文庫
「掻暮解らねえ」「ヘエ――」」「帰って昼寝でもしたら、結構な智恵が浮ぶかも知れねえ。
— 濡れた千両箱 『銭形平次捕物控』 青空文庫
せめて三日、死ぬべき命を永らへ、恥ぢを忍んで御墨附の行方を探さうといふ覺悟を定めたので御座います」「――」「と申しても、何處に隱されたやら、誰が摺り換へたやら、掻暮れ見當も付きません。
— 名馬罪あり 『錢形平次捕物控』 青空文庫
せめて三日、死ぬべき命を永らえ、恥を忍んで御墨付の行方を探そうという覚悟を定めたのでございます」「…………」「と申しても、どこに隠されたやら、誰が摩り替えたやら、掻暮見当も付きません。
— 名馬罪あり 『銭形平次捕物控』 青空文庫