青麦
あおむぎ
名詞
標準
文例 · 用例
」 親仁はのそりと向直って、皺だらけの顔に一杯の日当り、桃の花に影がさしたその色に対して、打向うその方の屋根の甍は、白昼|青麦を※る空に高い。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
紋の丸は、色も青麦である。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
野には青麦が一面によろ/\と揮発性の焔を立てゝゐた。
— 岡本かの子 『川』 青空文庫
青麦と蚕豆の畦を通って茂林寺の文福茶釜を見物いたします。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
一面の青麦の畑は見渡す限りうち続き、澄み切った碧の空に風車がゆるゆる廻っています。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
正面に、青麦に対した時、散策子の面はあたかも酔えるが如きものであった。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
二個の頭、獅子頭、高いのと低いのと、後になり先になり、縺れる、狂う、花すれ、葉ずれ、菜種に、と見るとやがて、足許からそなたへ続く青麦の畠の端、玉脇の門の前へ、出て来た連獅子。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
青麦につづく紺青の、水平線上|雪一山。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫