流祖
りゅうそ
名詞
標準
文例 · 用例
現代の能楽師の如く流祖代々の鴻恩を忘れて、浅墓な自分の芸に慢心し、日常の修養を放漫にする。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
性|磊落且つ俊敏、金にも淫せず威武にも屈せず、天下の英雄眼中になしと、こう流祖伝に記してあるが、そういう人物であったればこそ、上杉謙信を向こうへ廻わし、駄法螺を吹くことも出来るのである。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
日置弾正を流祖とした日置流弓道は後世に至って、露滴派、道雪派、花翁派、雪荷派、本心派、道怡派の六派に別れ、いわゆる日置流六派として武家武術の表芸となり長く人々に学ばれたがこの六派の他に尚八迦流という一流があり武芸を好む町人や浪人達に喜ばれたがこの八迦流の流祖こそすなわち猟師多右衛門なのである。
— 国枝史郎 『日置流系図』 青空文庫
……とは言い条、自源流とよりはむしろ蒲生流といったほうが当たっているくらい、流祖自源坊の剣風をわが物としきっている侠勇蒲生先生、とっさに付け入ると香わせて、誘い掛け声――。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
足蹴にしたかと思うと、その、はずみをくらって取りおとす大刀を拾い取るが早いか、やはり、のっそりの仁王立ちの、流祖自源坊案|不破水月のかまえ。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
いわば、そうして雲竜二刀が双巴の渦をまいているところへ、横あいから飛びこんで、ふたつの剣を同時に掠めとろうというので、さくやは一同、ことのほか勢いこんで出かけたわけだが……うまく左膳から乾雲を、栄三郎から坤竜をとりあげて、関の孫六の末得印兼光はたして流祖の秘文水火の合符を入手するであろうか?
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
根岸|兎角を流祖とした、微塵流での真の位、即ち「捩螺」の構えである。
— 国枝史郎 『前記天満焼』 青空文庫
北辰一刀流直正伝拳隠れの真骨法、流祖周作か平手造酒か、二人以外にこれほどの術を、これほどに使う者はない。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫