搬船
搬船
名詞
標準
文例 · 用例
私は弁当を仕舞ってから、荷船オデッサ丸の舷にぴったりと繋ってある大運搬船の舷に、一人の仲間と竝んで、海に向って坐って居た。
— 有島武郎 『かんかん虫』 青空文庫
自分等は其の厳しい監視の下に、一人々々凡て危険と目ざされる道具を船に残して、大運搬船に乘り込ませられたのであった。
— 有島武郎 『かんかん虫』 青空文庫
蚊柱の声の様に聞こえて来るケルソン市の薄暮のささやきと、大運搬船を引く小蒸汽の刻をきざむ様な響とが、私の胸の落ちつかないせわしい心地としっくり調子を合わせた。
— 有島武郎 『かんかん虫』 青空文庫
私は立った儘大運搬船の上を見廻して見た。
— 有島武郎 『かんかん虫』 青空文庫
…… ※ 十月二十四日以後をち方の明けくらがりに 飛行機のえんじん 高く鳴りはじめたりあまりにも月明ければ、草の上に まだ寝に行かぬ兵とかたるも搬船を日ねもす守り、海に浮く 駆逐艦見れば、涙ぐましも○向きて(「北」か)石を積みたる兵の墓。
— 島の消息 『鵠が音』 青空文庫
…… ※ 十月二十四日以後をち方の明けくらがりに 飛行機のえんじん 高く鳴りはじめたりあまりにも月明ければ、草の上に まだ寝に行かぬ兵とかたるも搬船を日ねもす守り、海に浮く 駆逐艦見れば、涙ぐましも○向きて(「北」か)石を積みたる兵の墓。
— 折口春洋 『鵠が音』 青空文庫