海鼠板
なまこいた異読 なまこばん
名詞
標準
corrugated iron sheet
文例 · 用例
すると亜鉛の海鼠板を積んだ荷車が何台も通って行った。
— 芥川龍之介 『追憶』 青空文庫
勾配がつかぬので、屋根は海鼠板のトタンにし、爪立てば頭が閊える天井を張った。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
料理場は後から建て増したものらしく、銀座通に面した表附とはちがって、震災当時の小屋同然、屋根も壁もトタンの海鼠板一枚で囲ってあるばかり。
— 永井荷風 『つゆのあとさき』 青空文庫
Zone というのは、巴里市内に散らばっていた乞食や浮浪人を取締るために、ひと纏めにしておく必要から、市内と接する旧堡壁の外に新しくつくった乞食村で、そこに、よなげ、地見、椅子直し、襤褸ッ買い、屑屋なんていうてあいが海鼠板で囲った簡素高尚なバラックを建てて住んでいる。
— 久生十蘭 『犂氏の友情』 青空文庫
これもその一つ、もとはさる酒造会社の工場があったのが震災で跡形もなくなり、粗末な海鼠板で囲った囲地の中は、赤錆の鉄線やら煉瓦の堆積やら、足ぶみもならぬほど押重なって、おどろおどろしい廃頽のさまを示しながら、ずっと長命寺の地境までつづいている。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
作例 · 標準
古い納屋の屋根に張られた海鼠板が、雨風にさらされて赤茶色に錆びついている。
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工事現場の囲いとして使われている海鼠板は、独特の波打った形状が光を反射している。
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「安上がりな海鼠板で小屋を作ったけれど、雨音がうるさくて眠れないよ」と彼はぼやいた。
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