裹
裹
名詞
標準
文例 · 用例
下の語の最初の音が濁音になるのである(「妻問」「愛妻」「香妙」「羽裹」「草葉」など)。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
「神は傷けまた裹み、撃ちて痛め、またその手をもて善く医し給う」のである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
今度は石を錦に裹んで藏に納め容易には外に出さず、時々出して賞で樂む時は先づ香を燒て室を清める程にして居た。
— 國木田獨歩 『石清虚』 青空文庫
紅裙三|尺魂を裹むいくばくぞや。
— 泉鏡花 『当世女装一斑』 青空文庫
乗り合いは切歯をしつつ見送りたりしに、車は遠く一団の砂煙に裹まれて、ついに眼界のほかに失われき。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
渠はこれをも拾い取り、出刃を裹みて懐中に推し入れたり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
内儀は白糸の懐に出刃を裹みし片袖を撈り得てて、引っ掴みたるまま遁れんとするを、畳み懸けてその頭に斫り着けたり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
渠はそのとき声を励まして、「水島友、村越欣弥が……本官があらためて訊問するが、裹まず事実を申せ」 友はわずかに面を擡げて、額越しに検事代理の色を候いぬ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫