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酔的

よいてき
名詞
1
標準
文例 · 用例
(人によつては気韻とか気稟とかいふ)にほひは詩の主眼とする陶酔的気分の要素である。
萩原朔太郎 月に吠える 青空文庫
ただ、目下は、キリスト教に対しては、その教理をやや研究的に、仏教には殆ど陶酔的状態に見うけられます。
――親の前で祈祷 岡本一平論 青空文庫
自分は現代の若い人々の中で最もすぐれた頭脳をもった人たちが、この大きな意義のある仕事に目をつけて、そうして現在の魔酔的|雰囲気の中にいながらしかもその魔酔作用に打ち勝って新しい領土の開拓に進出することを希望してやまないものである。
寺田寅彦 映画芸術 青空文庫
回教徒が三十日もの間毎日十二時間の断食をして、そうして自分の用事などは放擲して礼拝三昧の陶酔的生活をする。
寺田寅彦 映画雑感(3) 青空文庫
後年それが段々趣味的になり、洒落になり、自己陶酔的に陥り、才華に委せて、自身の興味に溺れて行けたことは、寧ろ彼の芸術生活の此の上もない幸福であらう。
徳田秋聲 亡鏡花君を語る 青空文庫
同時に最新式科学探偵機関の精鋭を極めた警察を有する仏国|巴里の真中でこんな記録をものする私のこのカビの生えた頭までもが、一つの小さな反語的な存在ではあるまいかというような、一種の自己陶酔的微苦笑を感じている事実までも、序に附記さして頂く所以である。
夢野久作 暗黒公使 青空文庫
一度その何とも言はれない甘美な(その時私にさう思はれた)陶酔的な味を覚えてから、私は煙草に対して避け難い強い誘惑を感じた。
加能作次郎 世の中へ 青空文庫
そうして日夜昏冥し、陶酔的酒色に浸るようになった。
国枝史郎 天主閣の音 青空文庫