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田舟

たぶね
名詞
1
標準
文例 · 用例
翡翠の飛込みのお手本をやって下さい」 水だらけの子供を十人ばかり乗せ、櫓台の下へ田舟を漕ぎ近づけて、材木屋の貝原が、大声を挙げた。
岡本かの子 渾沌未分 青空文庫
数珠子釣りに行って来るかな」 そういって、道具を乗せて田舟を漕ぎ出して行った。
岡本かの子 渾沌未分 青空文庫
お秀の船宿は父親が生きている七八年前、素人の間に釣が流行り出した時分が全盛で、田舟十五六ぱいの外に荷足が三艘、それに中古のモーター船もその時代に買入れました。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
きょう働いて貸賃を取った三艘の田舟はお秀の母親の手で綺麗に洗われ、涼しそうに横わっています。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
屈折した直線の赤筋をかいた小旗を舷に插んで、船頭らしい男と配達夫と二人、漁船やら田舟やらちょっとわからぬ古ぶねを漕いでいる。
伊藤左千夫 水籠 青空文庫
「どれお二人に橋渡しをして上げましょうかな」 そういって木部は川べの葦を分けてしばらく姿を隠していたが、やがて小さな田舟に乗って竿をさして現われて来た。
有島武郎 或る女 青空文庫
田舟を借りて鷺を取りに行く足軽をあとに残して、一同は館へ帰った。
森鴎外 佐橋甚五郎 青空文庫
」 云ひながら私は、二人の間を割つて夫々の肩に翼のやうに腕をかけて歩き出しながら、脚もとの田舟を指差した。
牧野信一 ダニューヴの花嫁 青空文庫