顔姿
かおすがた
名詞
標準
文例 · 用例
そのほかの随身も顔姿ともによい者ばかりが選ばれてあって、源氏が世の中で重んぜられていることは、こんな時にもよく見えた。
— 葵 『源氏物語』 青空文庫
造営奉行の面目にもかかわる」「追放すればよいではないか」「サ、それがさ、貧しい旅の服装ではあるが、顔姿、言葉のはしはしなど、武家も大どころの者らしいふしが、ないでもない。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
内に猛り狂う煩悩を宿し、外に、おのれを仇とつけ狙う三つの煩悩の鬼ありとも知らず、祖父江出羽守、千浪のやさしい顔姿に煩悩の火を燃やした末、弓削法外先生を討ち果たし、二重に、伴大次郎に、かたきとつけ廻されることになった。
— 林不忘 『煩悩秘文書』 青空文庫
まことに大阪の芝居錦絵――その物は、美しさの真の準拠とはならぬが――をそのまゝの顔姿であつた。
— 折口信夫 『春永話』 青空文庫
蒲葵の葉の簑笠で顏姿を隱し、杖を手にしたまやの神・ともまやの神の二體が、船に乘つて海岸の村に渡り來る。
— まれびとの意義 『國文學の發生(第三稿)』 青空文庫