愛妻家
あいさいか
名詞
標準
devoted husband
文例 · 用例
けれども、だいたいは愛妻家の部類なのである。
— 太宰治 『猿面冠者』 青空文庫
彼はたいへんな愛妻家であつて、妻君に死に別れてからも、短歌や詩に託して妻君を想い偲ぶのであつた。
— 海野十三 『心靈研究會の怪』 青空文庫
右に述べた愛妻家の友人は七十何囘もこの靈媒女を通じて亡妻と語り合つたが、その後半に至つては、靈媒女は指導者を必要とせず自分で無我の境にはいれた。
— 海野十三 『心靈研究會の怪』 青空文庫
梶は特に自分を愛妻家だとは思っていなかったが、外国で一人の女人の皮膚にも触れなかったのを思い浮べると、なるほどその点では愛妻家の中に入れられるところもあるかもしれないと思った。
— 横光利一 『厨房日記』 青空文庫
その土曜日の晩に、会社で、徹夜の仕事をして、翌る日曜日の朝早く、大急ぎで帰って来た愛妻家のロスコー氏は、昨夜、自分自身の手で、たしかに鍵を掛けて出た筈の玄関の扉が、半分ばかり開いているのを遠くから発見してハッとした。
— 夢野久作 『S岬西洋婦人絞殺事件』 青空文庫
ビリング医師はもちろん、クロスレイ夫人も、自分がビリング医師を教えて、ブラドンがそこへアリスを伴れて行ったことを知っているので、彼らのすべてにとって、ブラドンはたいして悪くもないのに花嫁の健康を気にして医者に見せるほどの、おかしいくらいな、代表的愛妻家でしかなかった。
— 牧逸馬 『浴槽の花嫁』 青空文庫
X光線係看護婦として、ロア・グルノウ記念療養院に働いているアン・ルロイは、仕事が済むと直ぐ、矢のように北二丁目の家へ帰って、まるで愛妻家の良人が、病める妻の世話をするように、料理から家事のすべては勿論、まめまめしくサミイの面倒を見る。
— 牧逸馬 『アリゾナの女虎』 青空文庫
愛妻家の一例岸田國士 ルナアルの日記を読んで、いろいろ面白い発見をするのだが、彼は自分の少年時代を、「にんじん」で過したゞけあつて、大人になつてからも、常に周囲を「にんじん」の眼で眺め暮した世にも不幸な人間なのである。
— 岸田國士 『愛妻家の一例』 青空文庫
作例 · 標準
結婚記念日には必ず妻に花束を贈るという彼は、近所でも評判の愛妻家だ。
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「部長は本当の愛妻家ですね」と部下に冷やかされ、彼は照れくさそうに頭をかいた。
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芸能界屈指の愛妻家として知られていた俳優のスキャンダルに、世間は大きな衝撃を受けた。
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「いやあ、うちの主人は愛妻家というより、ただの恐妻家ですよ」と彼女は謙遜して笑った。
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