時間潰し
じかんつぶし
名詞
標準
文例 · 用例
先生のねぢくれた感情が、首藤の質問を故意の時間潰しと思つたのは無理もない。
— 南部修太郎 『猫又先生』 青空文庫
そして「桑野のところへ連れて行けば、桑野がまたどうにか時間潰しをしてくれるに違いない」と、思った。
— 菊池寛 『青木の出京』 青空文庫
それまでは文学を軽視し、内心「|時間潰し」に過ぎない遊戯と思いながら面白半分の応援隊となっていたが、それ以来かくの如き態度は厳粛な文学に対する冒涜であると思い、同時に私のような貧しい思想と稀薄な信念のものが遊戯的に文学を語るを空恐ろしく思った。
— 内田魯庵 『二葉亭余談』 青空文庫
塩をなめたって僕等あ一生懸命働きますからねえ……」 あとからあとから常傭、臨時が集まって来、予定にはいっていないこの時間潰しでタイムレコーダーの前は混雑した。
— 本庄陸男 『お菜のない弁当』 青空文庫
彼女は、知らなかったとは云え自分が公園でぶらぶらいい心持に時間潰しをしていたのが済まないようになった。
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
上役の者までが、意外そうな――少くもただ安心したというだけではない――表情を浮べて、「偉い時間潰しをやったなあ」と云いながら、帳簿を伏せるのを見た浩は、思わず愕然とした。
— 宮本百合子 『日は輝けり』 青空文庫
感覚が認識の一端であるのに、なぜその感覚と感性とをめぐるだろう娯楽というものが、認識と全く別な世界の出来ごとで、真実を探求することとは無関係な、人生のただの時間潰しでなければならないのか。
— 戸坂潤 『認識論とは何か』 青空文庫
ただ時間潰しとよけいな費用がかかるだけだ。
— ДУЭЛЬ 『決闘』 青空文庫