有徳
うとく異読 ゆうとく
形容動詞名詞-の形容詞名詞
標準
virtuous
文例 · 用例
それはとにかく、この老人はこの煙管と灰吹のおかげで、ついぞ家族を殴打したこともなく、また他の器物を打毀すこともなく温厚篤実な有徳の紳士として生涯を終ったようである。
— 寺田寅彦 『喫煙四十年』 青空文庫
京の公卿方の者で、それは学問諸芸を堺の有徳の町人の間に日頃教えていた者だったということが知られた。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
而も不二の観望第一なる有徳の間の朝夕は我をして感懐禁ぜざらしむ。
— 北原白秋 『海阪』 青空文庫
其の名音は、最初|泉の某と云う庵にいて有徳の住持に事えていた。
— 田中貢太郎 『法華僧の怪異』 青空文庫
廷章は南のそうするのは賤しい身分の者にも隔てをおかない有徳な人となりの致すところだと思って酷く感激した。
— 田中貢太郎 『竇氏』 青空文庫
周公は成王に教えて、殷の中宗・高宗・祖甲と周の文王とが、民人に臨んだ用意と実行を説明して云う、「この四王は皆|有徳有道の君主であった。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
かかる有徳の人の後にこんな奇態な皇后が出来、あろう事か妖巫といわゆるお姿夫婦(『傾城難波土産』四の二)の語らいから帝室の威厳を損ずる大騒ぎを起したは何たる事ぞ。
— 猪に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
宗房より二つばかり年上であった大阪生れの西鶴は、通称を平山藤五と云い、有徳な町人であった。
— 宮本百合子 『芭蕉について』 青空文庫
作例 · 標準
例句