無愛
むあい
形容動詞
標準
文例 · 用例
ミサコが無愛想に云った。
— 吉行エイスケ 『女百貨店』 青空文庫
生娘の袖誰が曳いてか雉子の聲で、ケンもほろゝの無愛嬌者、其癖甘いから不思議だとさ。
— 泉鏡花 『神樂坂七不思議』 青空文庫
母親と妹の三人暮しで、一家そろって無愛想であった。
— 太宰治 『彼は昔の彼ならず』 青空文庫
おかみさんを可愛がりすぎるのも見ちやをられないものだが、あんなに無愛想なのもよろしくない。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
カンテラが、無愛想に渋り切った井村の顔に暗い陰影を投げた。
— 黒島傳治 『土鼠と落盤』 青空文庫
』という主人の言葉はあいそがあっても一体の風つきはきわめて無愛嬌である。
— 国木田独歩 『忘れえぬ人々』 青空文庫
半七はそれを考えながら、熊野権現の社のあたりをひと廻りして、実相寺門前の文字吉の家をたずねると、五十六七の雇い婆らしい女が出て来て、三角な眼をひからせながら無愛想に答えた。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
直したげるわ」 老婢は一度「まあいゝよ」と無愛想に言つたが、やつぱり少し後へ戻つたらしい。
— 岡本かの子 『蔦の門』 青空文庫