渋色
しぶいろ
名詞
標準
tan (color, colour)
文例 · 用例
渋色をした小さな身体が精悍の気ではち切れそうに見えた。
— 寺田寅彦 『蜂が団子をこしらえる話』 青空文庫
それがどんな花であっても純白の卓布と渋色のパネルによくうつって美しかった。
— 寺田寅彦 『雑記(2)』 青空文庫
その渋色の橋を渡ると、岸から板を渡した船がある、板を渡って、苫の中へ出入をするので、この船が与吉の住居。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
」六「あい、」といいすてに、急足で、与吉は見る内に間近な渋色の橋の上を、黒い半被で渡った。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
着物は何処かの小使のお古らしい小倉の上衣に、渋色染の股引は囚徒のかと思われる。
— 寺田寅彦 『嵐』 青空文庫
渋色の逞しき手に、赤錆ついた大出刃を不器用に引握って、裸体の婦の胴中を切放して燻したような、赤肉と黒の皮と、ずたずたに、血筋を縢った中に、骨の薄く見える、やがて一抱もあろう……頭と尾ごと、丸漬にした膃肭臍を三頭。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
胡麻塩頭で、眉の迫った渋色の真正面を出したのは、苦虫と渾名の古物、但し人の好い漢である。
— 泉鏡花 『朱日記』 青空文庫
床にはずっと渋色の油紙が敷かれていた。
— 中島敦 『プウルの傍で』 青空文庫
作例 · 標準
アンティーク家具は、時間の経過とともに渋い色合いへと変化していく。
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この着物は、派手さはないが落ち着いた渋色で、年齢を問わず着られる。
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彼の描く風景画は、渋色を基調とした落ち着いたトーンが特徴だ。
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