白赤
しろあか
名詞
標準
文例 · 用例
大倉の別荘の石垣に、白赤の萩溢るゝがごときに、二輌の馬車門を出でて南へ馳せ去りたる、あれは喜八郎の一家か、車上の男女いたく澄まし顔なるが先ず癪に触りける。
— 寺田寅彦 『半日ある記』 青空文庫
真夏の事でね……五十|面をてらてら磨いて、薄い毛を白髪染さ、油と香水で真中からきちんと分けて、――汗ばむから帽子を被りません――化粧でもしたらしい、白赤く脂ぎった大面の頤を突出して、仰向けに薄目を開けた、広い額がてらてらして、べっとりと、眉毛に墨を入れたのが、よく見える。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
昔のかめ屋は横丁に向いた白赤色の壁を持っていてペンキで非常にうまく、西洋風のポンチ絵のような絵がかいてあった。
— 岸田劉生 『新古細句銀座通』 青空文庫
「大阪では文金高島田、緋縮緬の着物に黒縮緬の帯という芝居の姫君のような濃艶な姿、また京都その他では黒白赤の三枚重ね」と土地柄を見て演出効果を考えていたことも相馬黒光女史の「明治初期の三女性」の中に語られている。
— 宮本百合子 『女性の歴史の七十四年』 青空文庫
「二日(ドワ・デニエ)」オデッサに於ける白赤の衝突から題材をとったもので、やはり強い、強い、強い。
— 一九二七年(昭和二年) 『日記』 青空文庫
又九州の土色をいふに、白赤黄青黒等を以てしたるは、五行の數によれるを推すべく、禹に玄圭を賜へりとあるは、禹が治めたる水に縁ある黒色に基けるものならん。
— 特に堯舜禹に就いて 『『尚書』の高等批評』 青空文庫
木壁を塗るに、あるいは白色ペンキ、あるいは赤色ペンキを用い、白赤相映じて大いに人目を引く。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
ただ四壁赤く塗り、屋上赤瓦を用い、白赤相映ずるところ、やや人目を引く。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫