蔓巻
つるまき異読 ツルマキ
名詞
標準
zebra sole (Zebrias zebrinus)
文例 · 用例
行子の眼にうつった大炊介という男性は、蔓巻の打刀を指した士の風体なのに、どこにも髯がないことであった。
— 久生十蘭 『うすゆき抄』 青空文庫
入谷津の山端の木繁みの間から谷底を見おろすと、そこここの段丘に蔓巻の打刀を差し、鍬鋤を担いだ山武士態の男がむらむらに群れ、なにを運ぶのか、谷戸の斜面の古道から鷹巣山の峯づたいに、何百という松明の火が点々とつづいている。
— 久生十蘭 『うすゆき抄』 青空文庫
そろいもそろった荒くれ男ばかりが十四、五人、蔓巻の大刀に、革の胴服を着たのもあれば、小具足や、むかばきなどをはいた者もあった。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
まだ見えねえか」 と山袴に蔓巻の刀を打ッ込んだ、八、九人の荒くれ男が、五ツ抱えもある杉の大樹を取り巻いてさっきから二度も三度も叫んでいた。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫