アイオリ
アイオリ
名詞
標準
aioli
文例 · 用例
僕は一度ヴアイオリン彈きのクライスラーが舞臺にあらはれたのを見て、まるで狼が洋服を着て出て來たやうな大變「エトランジエ」の感じを起したことがあるが、こんどの感じもそれで、プルウストが彼の祖父さんや祖母さんをより生き生きと書けば書くほどその同じ「エトランジエ」の姿がくつきりして來る。
— 梶井基次郎 『「親近」と「拒絶」』 青空文庫
昨年の晩秋、ヨオゼフ・シゲテイといふブダペスト生れのヴアイオリンの名手が日本へやつて來て、日比谷の公會堂で三度ほど演奏會をひらいたが、三度が三度ともたいへんな不人氣であつた。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
疑ひだすと果しがないけれども、いつたい、彼にはどのやうな音樂理論があるのか、ヴアイオリニストとしてどれくらゐの腕前があるのか、作曲家としてはどんなものか、そんなことさへ私には一切わかつて居らぬのだ。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
馬場はときたま、てかてか黒く光るヴアイオリンケエスを左腕にかかへて持つて歩いてゐることがあるけれども、ケエスの中にはつねに一物もはひつてゐないのである。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
彼の言葉に依れば、彼のケエスそれ自體が現代のサンボルだ、中はうそ寒くからつぽであるといふんだが、そんなときには私は、この男はいつたいヴアイオリンを一度でも手にしたことがあるのだらうかといふ變な疑ひをさへ抱くのである。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
私もまたヴアイオリンよりヴアイオリンケエスを氣にする組ゆゑ、馬場の精神や技倆より、彼の風姿や冗談に魅せられたのだといふやうな氣もする。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
ヴアイオリンを手にしたのを見たことがない。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
秘蔵のヴアイオリン時として此等の上に投げ出されてある事あり。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
作例 · 標準
茹でたてのジャガイモとタラに、ニンニクの香りが効いた濃厚なアイオリをたっぷりと添えていただくのが南仏プロヴァンスの定番だ。
シェフは卵黄とオリーブオイルを丁寧に乳化させ、シルクのように滑らかな舌触りの自家製アイオリを完成させた。
地中海料理のレストランでは、魚介のフリットにパンチの効いたアイオリを付けて食べるのが最も一般的な楽しみ方だ。
「アイオリが強すぎると魚の繊細な味が消えてしまうので、ニンニクの分量には細心の注意を払っています」と料理長は語る。