紅雲
こううん
名詞
標準
文例 · 用例
以来、王の嘆きは涙に明けて涙に暮れ、南の空に紅雲の蟠るを眺めてはヒイヒイと声を上げて泣き続けて来たのである。
— 牧野信一 『闘戦勝仏』 青空文庫
橋本関雪土田麦僊西山翠嶂西村五雲石崎光瑤徳岡神泉小野竹喬金島桂華加藤英舟池田遙邨八田高容森 月城大村広陽神原苔山東原方僊三木翠山山本紅雲「栖鳳先生の偉大さは?
— 上村松園 『三人の師』 青空文庫
そして桜花満開の時の光景を叙しては、「若シ夫レ盛花爛漫ノ候ニハ則全山弥望スレバ恰是一団ノ紅雲ナリ。
— 永井荷風 『上野』 青空文庫
それは、人穴の残党を一|挙に蹴散らして、主将|呂宋兵衛を生けどり、多宝塔の三|重へ封じこめた伊那丸の軍兵が、あかつきの陣ぞろいに富岳の紅雲をのぞんで、三軍おもわず声をあわせてあげた凱歌であろう。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
ところが、夜が明けて、東に紅雲のたなびき始めた卯の刻ごろ。
— 第十一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
――暇あれば、武技を練り、山野に狩猟して、心身を鍛えていたが、その日も、わずかな従者をつれて、伏牛山に一日を狩り暮し、「ああ、くたびれた」と、中腹の岩に腰かけて、荘厳なる落日の紅雲をながめていた。
— 草莽の巻 『三国志』 青空文庫
その二つの顔を、東の紅雲も待っていた。
— 婆娑羅帖 『私本太平記』 青空文庫