虫唾が走る
むしずがはしる
表現動詞-五段-ラ行
標準
to be disgusted
文例 · 用例
俺ア虫唾が走るんだ。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
おかくの手紙は、私の強意見をもつてぶくりんの行状をたしなめて呉れといふのが本意なのですが、ぐでりんの代筆に依るその文面はいつもほんとうにぐでりん流に一向要領が得られず、私はもうその筆者のヤケに肩さがりにそろつた達者な筆蹟を一目見るや虫唾が走るのです。
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
と云つたら、今度は、そんな洋服一点張りで、尚更厭だわ、妾その変にでこりんとしたヅボンを見ると、虫唾が走るわ――」 彼女が厭がつたばかりでなく彼は、一切和服嫌ひで、吾家に在つても細君共々に斯の姿で、夏になれば主に野天生活に等しかつたのである。
— 牧野信一 『小川の流れ』 青空文庫
働きのない良人に連れ添って、十五年の間丸帯一つ買ってもらえなかった叔母の訓練のない弱い性格が、こうさもしくなるのをあわれまないでもなかったが、物怯じしながら、それでいて、欲にかかるとずうずうしい、人のすきばかりつけねらう仕打ちを見ると、虫唾が走るほど憎かった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
葉子は一人の男をしっかりと自分の把持の中に置いて、それが猫が鼠でも弄ぶるように、勝手に弄ぶって楽しむのをやめる事ができなかったと同時に、時々は木村の顔を一目見たばかりで、虫唾が走るほど厭悪の情に駆り立てられて、われながらどうしていいかわからない事もあった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
沈毅な二葉亭の重々しい音声と、こうした真剣な話に伴うシンミリした気分とに極めて不調和な下司な女の軽い上調子が虫唾が走るほど堪らなく不愉快だった。
— 内田魯庵 『二葉亭余談』 青空文庫
スパイのまたスパイ、そんなものには虫唾が走るんです。
— 豊島与志雄 『擬体』 青空文庫
いったい、この女と、お角とは、前世どうしたものか、ほとんど先天的の苦手で、思い出しただけで、おたがいに虫唾が走るようになっている。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
彼の卑怯なやり方を見ていると、本当に虫唾が走る。
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お世辞ばかり並べるあいつの顔を見るだけで、虫唾が走るよ。
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あの事件の犯人の供述を聞いて、多くの人が虫唾が走る思いをした。
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