秋蝉
あきぜみ異読 しゅうせん
名詞
標準
cicadas that sing when autumn comes
文例 · 用例
秋の日は、干物の匂ひがするよ干物の、匂ひを嗅いで、うとうとと秋蝉の鳴く声聞いて、われ睡る人の世の、もの事すべて患らはし匂を嗅いで睡ります、ひとびとよ、秋の日は、干物の匂ひがするよ
— 中原中也 『干物』 青空文庫
一雨毎に秋になるのだ、と人は云ふ秋蝉は、もはやかしこに鳴いてゐる、草の中の、ひともとの木の中に。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
堤後の樹下に鳴いているのだろう、秋蝉の声がしおらしく聞えて来た。
— 幸田露伴 『蘆声』 青空文庫
第二十二 或日、天長閑に晴れ渡り、衣を返す風寒からず、秋蝉の翼暖む小春の空に、瀧口そゞろに心浮かれ、常には行かぬ桂、鳥羽わたり巡錫して、嵯峨とは都を隔てて南北、深草の邊に來にける。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
あの猫が面白い猫で、あれと追駈ッこをして見たり、樹に逐い登らして、それを竿でつゝいたり、弱った秋蝉を捕ってやったり、ほうせん花の実って弾けるのを自分でも面白くって、むしって見たり、それを打つけて吃驚させて見たり、そんなことばかりしていた。
— 近松秋江 『別れたる妻に送る手紙』 青空文庫
其様な騒ぎも何時しか下火になって、暑い/\と云う下から、ある日|秋蝉がせわしく鳴きそめる。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
今朝向うの杉の森に「ツクツクウシ、ツクツクウシ」と云うほのかな秋蝉の声を聞いた。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
いゝ気味だと嘲弄致すものゝやうに聞きなされ、秋蝉の鳴きしきる声は、惜しよ惜しよ。
— 永井荷風 『榎物語』 青空文庫
作例 · 標準
作品のテーマは人間の本質を問う。
芸術作品は多くの解釈の余地を持つ。
創作活動は心の表現である。
文学は時代を映す鏡となる。