高帽子
たかぼうし
名詞
標準
tall hat
文例 · 用例
教授は不似合な山高帽子を丁寧に取って、煤けきったような鈍重な眼を強度の近眼鏡の後ろから覗かせながら、含羞むように、「ライプチッヒから本が少しとどきましたから何んなら見にいらっしゃい」 と挨拶して、指の股を思い存分はだけた両手で外套をこすり続けながら忙しそうに行ってしまった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
そのかわり、この方は山高帽子で――おやおや忘れた――鉄無地の旦那に被せる帽子を。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
私は私のかぶり古した山高帽子を中村に十円で譲って、そしてそれに十五円足して、シルクハットを買った。
— 渡辺温 『シルクハット』 青空文庫
また中村は自分の古ぼけた黒羅紗の帽子をカバンの中へおし込んで、山高帽子を冠った。
— 渡辺温 『シルクハット』 青空文庫
山高帽子の中村は、そこで薄笑いを浮べながら口笛を吹き鳴らした。
— 渡辺温 『シルクハット』 青空文庫
山高帽子が似合うようでは、どだい作家じゃない。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
言問の曲角で、天道是か非か、又一組、之は又念入な、旦那樣は洋服の高帽子で、而して若樣をお抱き遊ばし、奧樣は深張の蝙蝠傘澄して押並ぶ後から、はれやれお乳の人がついて手ぶらなり。
— 泉鏡花 『彌次行』 青空文庫
それで高帽子で、羽織がというと、縞の透綾を黒に染返したのに、五三の何か縫着紋で、少し丈不足というのを着て、お召が、阿波縮で、浅葱の唐縮緬の兵児帯を〆めてたわ。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
作例 · 標準
シルクハットのような高帽子を被った紳士が、馬車から降りてきた。
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劇の衣装として用意された派手な色の高帽子が、舞台上でよく映える。
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昔の正装には、このような高い冠や高帽子が欠かせなかった。
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