家君
いえぎみ異読 かくん
名詞
標準
head of the house
文例 · 用例
一分のスキもない手紙など『手紙が仲々出来ない』といったりしたことを千家君は誤解したらしい。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
今でも猶だ其根性が失せないから大きな詐偽や賭博の欺瞞をやつて実業家だと仰しやいますヮ……」と滔々と縁日の口上口調で饒舌り立てる大気焔に政治家君も文学者君も呆気に取られて眼ばかりパチクリさせてゐた。
— 内田魯庵 『貧書生』 青空文庫
『ねえ大衆作家君、僕等の読みたいのは斯ういう物です。
— 国枝史郎 『大衆文芸問答』 青空文庫
「他のことなら何とでもなるんだが、一家の浮沈に関することなんだから、どうも平田が帰郷ないわけに行かないんでね、私も実に困っているんだ」「家君さんがなぜ御損なんかなすッたんでしょうねえ」と、吉里はやはり涙を拭いている。
— 広津柳浪 『今戸心中』 青空文庫
家君さんが気抜けのようになッたと言うのに、幼稚い弟はあるし、妹はあるし、お前さんも知ッてる通り母君が死去のだから、どうしても平田が帰郷ッて、一家の仕法をつけなければならないんだ。
— 広津柳浪 『今戸心中』 青空文庫
家君さんは平田に似て、それで柔和で、どこか気抜けがしているようにも見え、自分を見てどこから来たかと言いたそうな顔をしていて、平田から仔細を聞いて、急に喜び出して大層自分を可愛がッてくれる。
— 広津柳浪 『今戸心中』 青空文庫
家君余を憫んで草木花樹を植うることを許す。
— 芥川龍之介 『僻見』 青空文庫
十二三歳の頃京都に松岡門人|津島恒之進、物産に委しきことを知り、此の頃家君の京遊に従つて、始めて津島先生に謁し、草木の事を聞くこと一回。
— 芥川龍之介 『僻見』 青空文庫
作例 · 標準
家君は長らく病床に伏しておりますが、近ごろは少しずつ快方に向かっております。
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家君のご意向を伺ってから、改めてお返事申し上げます。
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家君の厳格な教育方針により、幼少期から漢籍に親しむ機会に恵まれた。
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「家君が存命であれば、この窮状をどうご覧になったことか」と彼は深く嘆いた。
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