魚味
ぎょみ
名詞
標準
文例 · 用例
講談中は魚味を食することに差支えはないけれど、房事は二十四時を隔てなければならぬということなども、談義中の一か条であった。
— 原勝郎 『東山時代における一縉紳の生活』 青空文庫
まことに以てしる人ぞしる市井の醍醐味至上味で、狩野派円山派アカデミイ美術の礼讃者に、貞秀が横浜絵芳藤が手遊絵さては三代広重が紫ぞ卑しき開化錦絵の下魚味感は、とこしへに風馬牛であると同じ理合でもあると云へよう。
— 正岡容 『寄席風流』 青空文庫
さかなにさかなのだしでは魚味の重複でおもしろくない。
— 北大路魯山人 『昆布とろ』 青空文庫
神様がますますあわれみ深く、また魚味をお好みにならぬようになって、いつ迄も片目の魚がお社の池の中に、泳ぎ遊んでいることになったのでありますが、魚を片目にする儀式だけは、もっと後までも行われていたのではなかろうかと思います。
— 柳田國男 『日本の伝説』 青空文庫
正月二十日は東宮の御袴着、ついで御魚味初というので、宮中はめでたい行事で賑ったが、落莫とした鳥羽殿の法皇にはほとんど別世界の出来事のように思われた。
— 第四巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫