急崖
きゅうがい
名詞
標準
文例 · 用例
西南方の小穂口沢に面した部分は、山腹に急崖を連ねて、瀑なども二、三ある様子であるが、『郡村誌』のいう如く巌山ではない。
— 木暮理太郎 『利根川水源地の山々』 青空文庫
私達は此の急崖の縁に孤立した岩壁の中途の段の上に立って暫く躊躇した、南日君は狭間を下りて崖上りを試みようとする。
— 木暮理太郎 『黒部川奥の山旅』 青空文庫
岩壁に取り付くまででも、突き出した岩にちょいと体を打ち付けた反動だけでも刎ね落されそうな足場の悪い急崖を絶えず横に搦まなければならないから、恐怖心と油断とは此場合絶対に禁物である。
— 木暮理太郎 『黒部川奥の山旅』 青空文庫
これから針金や桟道の残っている岩壁の横を二度|許り通って、草の茂った急崖を一息に下ると、蜆谷の落口に当る本流の底に立った。
— 木暮理太郎 『黒部川を遡る』 青空文庫
強いて質すと、以前荒ごなしの材木を搬出する際に若い女達もこの急崖を上下した。
— 木暮理太郎 『黒部川を遡る』 青空文庫
振り返って今下りて来た山側を見上ると、青木黒木の紛糾している間に露岩の錯峙した急崖である。
— 木暮理太郎 『黒部川を遡る』 青空文庫
本流の左岸は絶壁が続いて、其上は樹木の茂った急崖である。
— 木暮理太郎 『黒部川を遡る』 青空文庫
耳を澄すと遥か下の方で水音はしているものの何の用意もしていない私達にこの急崖は下れる筈がない。
— 木暮理太郎 『三国山と苗場山』 青空文庫