濃桃
のうとう
名詞
標準
deep pink
文例 · 用例
そのうとうとした、まどろみ心地の夢の中で、だれも皆人々は、母の懐中に抱かれて居た、幼なき時の記憶を思ひ、なつかしい子守唄を思ふのだつた。
— 萩原朔太郎 『冬の情緒』 青空文庫
あゝ、あこがれのその歌よ、そゞろぎわたり、胸に沁みさもこそ似たれ、陸奧の卒都の濱邊の呼子鳥、なくなる聲のうとう、やすかた。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
よく響くその声が、道太のうとうとしている耳にも聞こえた。
— 徳田秋声 『挿話』 青空文庫
周平は二階の室で、午睡とも云えないほどのうとうととした気持で、聞くともなく蝉の声に耳をかしていた。
— 豊島与志雄 『反抗』 青空文庫
この三人にも、同じように、夜の影は、彼等のうとうとしている眼と取留めのない思いとが心に浮ばせた通りの姿をして現れた。
— 上巻 『二都物語』 青空文庫
幾度も幾度も、このうとうとしている旅客はその亡霊に尋ねるのであった。
— 上巻 『二都物語』 青空文庫
刺戟性の酒類を飲みながら、鈍重な食物で胃腸を充たした時に必ず随伴する、かのうとうとした状態――われ等に取りて、これ以上始末におえぬ状態はめったにない。
— SPIRIT TEACHINGS 『霊訓』 青空文庫
寿美子はその後札幌のさる会社にやとわれて、社長秘書を勤めているという話はありましたが、姉の由紀子とはそれっ切り元のうとうとしい関係に還り、手紙の往復も滅多にはない有様で、由紀子の夫の小杉卓二も、妹の寿美子と逢うのが、今度は全くの初めてだったのです。
— 鍵 『奇談クラブ〔戦後版〕』 青空文庫
作例 · 標準
彼女が着ていた浴衣は、桜のような濃桃色で、とても上品だった。
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濃桃色のカーネーションは、母の日によく贈られる。
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夕焼け空が、濃桃色から紫へと美しいグラデーションを見せていた。
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