泊り客
とまりきゃく
名詞
標準
overnight guest
文例 · 用例
さなきだに泊り客の少ないこの宿は、ふけていよいよひっそりしている。
— 岡本綺堂 『河鹿』 青空文庫
」 どんなにびんばふをしても蒲團だけは美しいのを持つてゐたいと僕は少年のころから心がけてゐたのであるから、こんな工合ひに不意の泊り客があつたときにでも、まごつくことはなかつたのだ。
— 太宰治 『陰火』 青空文庫
静かな春の或る朝、その朝は、さいわい一人も泊り客はございませんでしたので、私はのんびり井戸端でお洗濯をしていますと、奥さまは、ふらふらとお庭へはだしで降りて行かれて、そうして山吹の花の咲いている垣のところにしゃがみ、かなりの血をお吐きになりました。
— 太宰治 『饗応夫人』 青空文庫
二十銭宿の定りで、朝九時になると蒲団をあげて泊り客を追い出す。
— 織田作之助 『放浪』 青空文庫
残暑の強い時節といい、旧盆に相当しているせいか、ここらの旅館に泊り客は少なく、最初の二、三日は私ひとりであったが、その後に又ひとりの客が来た。
— 岡本綺堂 『怪獣』 青空文庫
そうかといって、ほかには変ったことも無いので、気違い扱いにして、病院へ入れるわけにもいかず、座敷牢へ押しこめて置くわけにもいかず、困りながらも其のままにして置くと、いつの間にか泊り客と関係する。
— 岡本綺堂 『怪獣』 青空文庫
極く小さな家ならばぼつ/\と眼についたが、泊り客の多いこと、また毎月出してゐる自分達の歌の流派の機關雜誌の事務室の必要なこと等から、どうでも六つの部屋を持つた家でなくては都合が惡く、その見當で探すとなると、一向に見あたらなかつた。
— 木槿の花 『樹木とその葉』 青空文庫
斯んな風であつたから、泊り客などが多くて屡々彼女と二人|限りの部屋に寝むやうなこともあつたが彼は、全く、意を用ひては手を触れ合つた験しもないのである。
— 牧野信一 『小川の流れ』 青空文庫
作例 · 標準
ロビーはチェックインを待つ泊り客で賑わっている。
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宿の主人は、泊り客一人ひとりに丁寧な挨拶を欠かさない。
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明日の朝食は泊り客が多いので、早めに用意したほうがよさそうだ。
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