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藺草

いぐさ
名詞
1
標準
文例 · 用例
夕焼とんぼ大きな、赤い蟹が出て、藺草をチヨッキリちよぎります。
北原白秋 とんぼの眼玉 青空文庫
藺草の中から火が燃えて、その火が蜻蛉に燃えついた。
北原白秋 とんぼの眼玉 青空文庫
助けて下され焼け死ぬる、蜻蛉は藺草に縋りつく。
北原白秋 とんぼの眼玉 青空文庫
勘次は洗ひ曝しの襦袢を褌一つの裸へ引つ掛て、船頭が被るやうな藺草の編笠へ麻の紐を附けて居る。
長塚節 青空文庫
彼は更に栗の木の茂つた葉の間から針の先で突くやうにぽちり/\と洩れて射す光を避けて例もの如く藺草の編笠を被つて、麻の紐を顎でぎつと結んである。
長塚節 青空文庫
益田までの途中、細い藺草を刈り乾した畠なぞを汽車の窓から見て來ることすら、私達にはめづらしかつたのである。
島崎藤村 山陰土産 青空文庫
益田川の河岸に藺草の並べて乾してあるのも眼についた。
島崎藤村 山陰土産 青空文庫
それが明け近い曠野の上に、森や林を背景にし、ひとしきり展開ったがやがて止み、雨にぬれ足に踏まれしどろに乱れた、芒や萱や藺草の中に、三本の脚がころがってい、三人の負傷者が半分死んで、それが捨てられて燃えている、提灯の灯影に蠢いてい、その傍らに血刀をさげた、九十郎が立っていた。
国枝史郎 血煙天明陣 青空文庫