退屈凌ぎ
たいくつしのぎ
名詞
標準
文例 · 用例
退屈凌ぎに飲食することは、前祝いのようで都合が悪かった。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
退屈凌ぎに何か事あれかしと待構へてゐる徒であつた。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
早速、ホテルと君の事務所へ電話をかけてみたが、出ているというので、退屈凌ぎにここへ昼寝する積りで来てたんだが……」ひょっとするとここへ廻るかも知れないとも思った。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
その少女俳優のファンが多勢、遠くから興行先きへついて来てゐるといふ騒ぎで、私は退屈凌ぎに宿がかはつてからも替り狂言が出ると、一幕二幕覗いてみたものだが、それが引きあげると、今度は男優の一座がやつて来た。
— 徳田秋聲 『佗しい放浪の旅』 青空文庫
いえ御退屈凌ぎにはまたとないところがござりますゆえ、およろしくば御案内致しまするでござります」「奥歯に物の挟まったようなことを申しおるな。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
おびき出して危地にでも陥し入れようと言うつもりからか、それとも他に何ぞ容易ならぬ計画でもあるのか突然宿の男はにったりと笑うと、退屈凌ぎに恰好な場所へ案内しようと言うのです。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
詰めている人達も退屈凌ぎに碁などを打っていた。
— 岡本綺堂 『父の怪談』 青空文庫
退屈凌ぎに庭下駄を突っかけて、半七は池のほとりに降り立った。
— 廻り燈籠 『半七捕物帳』 青空文庫