突っ掛け
つっかけ
名詞
標準
文例 · 用例
で、ばたばたと草履を突っ掛けたまま引き返した。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
豹一はそれに答えず、汚い靴を突っ掛けると、大急ぎで出て行った。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
このあいだから男の身を案じ暮らしていたお園は、薄暗い軒行燈の下にしょんぼりと立っている六三郎の寂しい影を見た時に、涙がまず突っ掛けるようにこぼれて来た。
— 岡本綺堂 『心中浪華の春雨』 青空文庫
この凸凹に下駄を突っ掛ける。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
三四郎は庭先へ回って下駄を突っ掛けたまま孟宗藪の所から、一間余の土手を這い降りて、提灯のあとを追っかけて行った。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
唐桟の素袷に高足駄を突っ掛けた勘弁勘次は、山谷の伯父の家へ一泊しての帰るさ、朝帰りのお店者の群の後になり先になり、馬道から竜泉寺の通りへ切れようとして捏返すような泥濘を裏路伝いに急いでいた。
— のの字の刀痕 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
足の先に、ずしりと重いものを突っ掛けた。
— 海野十三 『烏啼天駆シリーズ・4 暗号の役割』 青空文庫
急いで行こう」 ありあう庭下駄を突っ掛けると、ポンと枝折戸を押し開けた。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫