檀
だん
名詞
標準
文例 · 用例
八|疊の座敷に六|枚屏風たてゝ、お枕もとには桐胴の火鉢にお煎茶の道具、烟草盆は紫檀にて朱羅宇の烟管そのさま可笑しく、枕ぶとんの派手摸樣より枕の總の紅ひも常の好みの大方に顯はれて、蘭奢にむせぶ部やの内、燈籠臺の光かすかなり。
— 樋口一葉 『われから』 青空文庫
卓上の鮓に目寒し観魚亭「卓」という言葉、また「観魚亭」という言葉によって、それが紫檀か何かで出来た、支那風の角ばった、冷たい感じのする食卓であることを思わせる。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
窮屈さうに、紫檀の卓に頬肘を突いて、今まで其処に自分のゐた庭に、障子の中硝子を透して集中しない視線を遣つてゐた。
— 中原中也 『医者と赤ン坊』 青空文庫
檀氏より四十円を借りる。
— 太宰治 『悶悶日記』 青空文庫
友人の檀一雄などに、食通というのは、大食いの事をいうのだと真面目な顔をして教えて、おでんや等で、豆腐、がんもどき、大根、また豆腐というような順序で際限も無く食べて見せると、檀君は眼を丸くして、君は余程の食通だねえ、と言って感服したものであった。
— 太宰治 『食通』 青空文庫
今年の正月ごろ友人の檀一雄がそれを読み、これは、君、傑作だ、どこかの雑誌社へ持ち込め、僕は川端康成氏のところへたのみに行ってみる。
— 太宰治 『川端康成へ』 青空文庫
「道化の華」は檀一雄の手許にあった。
— 太宰治 『川端康成へ』 青空文庫
檀一雄はなおも川端氏のところへ持って行ったらいいのだがなぞと主張していた。
— 太宰治 『川端康成へ』 青空文庫