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舎住

しゃじゅう
名詞
1
標準
文例 · 用例
まづこの分なら見込みはついたと、せつせと働くうちに、自体が弱いからだなのでたうとう堪へ切れず残念にも医者をやめなければならなくなり、またもとの田舎住居とはなつた。
岡本かの子 上田秋成の晩年 青空文庫
始末のよい叔母は、田舎住居のそのころから持ち越して来た、茜木綿や麻の葉の型のついた着物をまた古葛籠の底から引っ張り出して来て眺めた。
徳田秋声 足迹 青空文庫
お常御殿に上がると、源氏のさらに美しくなった姿をあれで田舎住まいを長くしておいでになったのかと人は驚いた。
明石 源氏物語 青空文庫
九州へ行っていた人たちは昔光源氏という名は聞いたこともあったが、田舎住まいをしたうちにそのまれな美貌の人がこの世に現存していることも忘れていて今ほのかな灯の明りに几帳の綻びから少し見える源氏の顔を見ておそろしくさえなったのであった。
玉鬘 源氏物語 青空文庫
夫が死ねば子供らをみんな引連れて実家に帰ってしまうけれども)こうした家格の関係もあり、また、マリヤンが田舎住いを厭うので、やや変則的ではあるが、夫の方がマリヤンの家に来て住んでいた。
――ミクロネシヤ巡島記抄―― 環礁 青空文庫
その手紙には、自分は今|旅舎住居の境遇であるから、式に出ることだけは見合せる、万事兄上の方で宜敷、三吉にも宜敷、としてあった。
島崎藤村 家(上巻) 青空文庫
室内の心地よく整頓された光景を見ても、長く旅舎住居をした人ということが分る。
島崎藤村 家(上巻) 青空文庫
母の思惑もさることながら、お三輪は自分で台所に出て皆のために働くことを何よりの楽みに思い、夜も遅くまで皆のために着物を縫い、時には娵や子守娘まで自分の側に坐らせて、昔をしのぶ端唄の一つも歌って聞かせながら、田舎住居のつれづれを慰めようとしたこともある。
島崎藤村 食堂 青空文庫