火口原
かこうげん
名詞
標準
crater floor
文例 · 用例
雪渓に高山植物を摘み、火口原の砂漠に矮草の標本を収めることも可能である。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
これについて思い出すのは十余年前の夏|大島三原火山を調べるために、あの火口原の一隅に数日間のテント生活をした事がある。
— 寺田寅彦 『化け物の進化』 青空文庫
近ごろ、夕飯の食卓で子供らと昔話をしていたとき、かつて自分がN先生とI君と三人で大島三原山の調査のために火口原にテント生活をしたときの話が出たが、それが明治何年ごろの事だったかつい忘れてしまってちょっと思い出せなかった。
— 寺田寅彦 『詩と官能』 青空文庫
赤城の山頂には火口原湖として大沼と小沼と二つの湖水があった。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
「何という人間離れのした景色だろう」 赤城の登山道もほとんど登り切って、新坂平とかいう、そこからは、もう山頂の火口原が平盆に一面、雪を盛ったように見下ろせる場所に佇んだとき、わたくしは思わず、こう胸の中で叫ばずにはいられませんでした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
火口原の周囲を取巻いて、黒檜だとか駒ヶ岳とか薬師岳などという山々がありますが、半ば雪が解けていたり、蝙蝠型に雪が剥げたりして、一々の姿や面は変りながら、やはり何か太古の巨獣の膝蓋骨や臼歯が意趣あり気に置き並べられているようです。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
そればかりでなく、いよ/\眺めに馴れて来ますと、火口原の雪の銀光は空に射向う途中から白朧の気を吐いて、屏風型に取巻く山々の峰をうす紫に染めなし、余光はなおも狭い盆の口から蒼空へ差し剰して、さすが冷厳な山頂の空も最初の一膜だけ、うっとりとその柔味を受付けておるのが感じられます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
わしらもどうせ、五月八日の赤城さまのお祭りには大洞へ上りますだから」 私たちはだら/\と雪の火口原へ下り、湖面近くへ辿りつきました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
火口原には、噴火後にできた小さな集落がある。
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観光客は火口原の広大な景色を背景に記念撮影をしていた。
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古代の火山活動の痕跡が、火口原の地層から発見された。
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火口原の地下深くには、まだ熱いマグマが活動しているという。
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ウィキペディア
火口原(かこうげん)は火山の火口やカルデラ内の平坦部をさす。カルデラの周囲(外輪山)と、カルデラの内側にできた中央火口丘とのあいだに広がるのが一般的である。
出典: 火口原 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0