歴々
れきれき
名詞形容詞-たる副詞-と
標準
notables
文例 · 用例
誠に晩春より初夏へかけ(ここの赤裸々となるは、夏期わずかの間に候)最も歴々と仰がるべく、夏にても、形は明確に、白雪山を埋むる今にても、こを恋人とせる小生の目には、同じ雪に蔽われながらも、この鳥形のみは粗き山の膚(元より白色)の中に、滑らかに平に浮び出で居候が、認められ候。
— 小島烏水 『雪の白峰』 青空文庫
「極暑九十七度九分、山々に未だ雪あるに呆れ候、一昨夕、稀なる夕映、望遠鏡にて西山一帯を眺めいたるところ、駒ヶ岳の絶巓、地蔵の頭、間の岳、農鳥の絶頂なる、各三角測量標を、歴々と発見いたし候」(七月十八日)、この時の感じは、何だか自分が観て、N君に知らせているような気がした。
— 小島烏水 『雪の白峰』 青空文庫
以上四連の歌を通読して見ると、作者の心理状態が時処に従って動揺し変化した自然の跡が歴々として読者の胸に響いてくる。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
ましてこの水上は、昨日孤家の婦人と水を浴びた処と思うと、気のせいかその女滝の中に絵のようなかの婦人の姿が歴々、と浮いて出ると巻込まれて、沈んだと思うとまた浮いて、千筋に乱るる水とともにその膚が粉に砕けて、花片が散込むような。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
」 あでやかな顔は目前に歴々と見えて、ニッと笑う涼い目の、うるんだ露も手に取るばかり、手を取ろうする、と何にもない。
— 泉鏡花 『木精(三尺角拾遺)』 青空文庫
其の雪より白く、透通る胸に、すや/\と息を引いた、肺を病むだ美女の臨終の状が、歴々と、あはれ、苦しいむなさきの、襟の乱れたのさへ偲ばるゝではないか。
— 泉鏡太郎 『銀鼎』 青空文庫
つまり私という老人は、何一つ見るべきところが無い、それが私の本領、などと言って居直って威張り得る筋合いの事では決してございませんが、そのような男が、この地方の教育会のお歴々に向って、いったい何を講演したらよろしいのでありましょうか。
— 太宰治 『男女同権』 青空文庫
その話によりますと昨日のこと、御城内で御家老様はじめお歴々がお寄合いになりまして、お目付の松倉様のお話をお聴取の上、大公儀からのお咎めのかからぬうちにと言うて至急に蔵元屋をお取潰しの御評議が決定りましたとの事で、最早どうにもならぬと言う良助さんのお話……」「ソレ見た事か。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
作例 · 標準
祝賀会の会場には、政財界の歴々が顔を揃えており、少し緊張してしまった。
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町の式典の最前列には、地元名士の歴々が並んで座り、市長の挨拶に耳を傾けていた。
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新書の発刊記念パーティーには、文壇の歴々がお祝いに駆けつけてくれた。
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標準
clear
作例 · 標準
砂浜には、昨夜海亀が産卵のために上陸した痕跡が歴々と残されていた。
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彼の嘘は、泳ぐ視線と震える声から誰の目にも歴々と見え透いていた。
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長年放置されていた空き家の壁には、雨漏りのシミが歴々と浮かび上がっている。
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