当て付けがましい
あてつけがましい
形容詞
標準
insinuating
文例 · 用例
お邸へ出いりするおのぶさんという髪結いの話では、別荘へやって下すったのも奥様の魂胆とやら……美男子の亭主をもっていると気苦労なこった、とあてつけがましいものの言いよう。
— 矢田津世子 『旅役者の妻より』 青空文庫
その笑いかたのなかに、悪意と呼ぶに足りる、あてつけがましい調子があるのに気がつくと、参ってしまって、手も足も出なくなった。
— 久生十蘭 『我が家の楽園』 青空文庫
それ以来、母は彼女と直接口をきこうとせず、百々子は百々子で、あてつけがましい皮肉を言い、弟の三則だけは、それでも、兄貴の口止めは、これは絶対なものだとして、一応彼女の立場に同情を示しはしたが、それでも、「なんとか方法はなかつたかなあ」と、ひとり言のようにつぶやいたりしたものである。
— 岸田國士 『火の扉』 青空文庫
それはこの寄場の役人にも通告され、さらにもっこ部屋の小頭たちにも耳打ちされたようで、口では悪く云ったり、いろいろあてつけがましいことをしたりするが、暴力をふるうとか、むりに仕事を押しつけるようなことはないし、栄二が意地になって反抗しても、かれらのほうで相手にならなかった。
— 山本周五郎 『さぶ』 青空文庫
ふくれたような顔の小女は、軽蔑したような声で、酒一本、肴はいらないとさ、とあてつけがましい声でどなった。
— 山本周五郎 『へちまの木』 青空文庫
彼はそう思い、幾たびも兄にそう云いかけたが、それもあてつけがましいので、迷い迷いやめてしまった。
— 第三部 『樅ノ木は残った』 青空文庫
「おまえさん見たかい」と眼のするどいかみさんは云う、「おるいさんとこじゃ今日っから袷を着てるよ、へっ、あてつけがましい、なまいきじゃないかほんとに」 こういう長屋に住む以上は、長屋どうしのつきあいというものがある。
— 山本周五郎 『季節のない街』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の「最近は皆さん残業もせずにお帰りですね」という言葉は、私に向けられた当て付けがましいものに聞こえた。
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散らかった部屋を見て「もう少し整理整頓すれば、気持ちもすっきりするのに」と、母は当て付けがましく言った。
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誕生日にダイエット食品を贈ってくるなんて、彼からの当て付けがましいメッセージだとしか思えなかった。
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会議で「一部の人は、もっと積極的に意見を出すべきだ」と、彼は当て付けがましく発言した。
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