梨の礫
なしのつぶて
表現名詞
標準
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文例 · 用例
一度の文で相手の返しがあれば重畳、たといそれが梨の礫であろうとも、かさねて頼みには参られなよ。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫
それはこの短い波長の無線電信の放送受信を始めてから四十日ほども経ったころには、流石|物好きからやり出した僕と雖も、少々この「永遠の梨の礫」には倦きて来ました。
— 海野十三 『壊れたバリコン』 青空文庫
――それが、茲二三ヶ月、いくら手紙を出しても、いくら安否を問うても、まるで梨の礫であった。
— 蘭郁二郎 『蝕眠譜』 青空文庫
三浦にさえ内緒で誰にも相談もしなければ打明けもせず、自分一人でやったことなのですが、二度も手紙を出したのに梨の礫で返事が来ない、もう自分だけでは考えあぐねたので、実はこうこうしかじかなのですが、と三浦にだけは打明けました。
— 三浦環 『お蝶夫人』 青空文庫
ところが、当の本人が布団と一緒に送られてきて、それから後は梨の礫、ついぞ一文の送金もない。
— 坂口安吾 『古都』 青空文庫
堪えかねた妾は幾度も、南八丈島の彼の許へ手紙を出したけれど、それは梨の礫同様で、返答は一つもなかった。
— 海野十三 『三人の双生児』 青空文庫
迎えにやった庄公も梨の礫です。
— 畜生谷の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
こいつは智慧や男つ振りだけではむづかしいが、なアに、あつしがやりや」 八五郎は充分の自信で飛んで行きましたが、その晩は便りがなく、その翌る日も梨の礫で、三日目の晝頃、ぼんやり戻つて來て、「あ、驚いた。
— 美しき人質 『錢形平次捕物控』 青空文庫
作例 · 標準
何度も連絡したが、彼女からは梨の礫で返事がない。
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約束の期日を過ぎても梨の礫で、さすがに心配になってきた。
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問い合わせてみたものの、梨の礫で何の音沙汰もなかった。
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