酔筆
よいひつ
名詞
標準
文例 · 用例
そこでよしよしと酔筆をふるった。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
それからあるだけの酒と飯とを詰め込んで、乱筆酔筆悪筆を揮ふ、書かねばならないものを書いて安心。
— 種田山頭火 『松山日記』 青空文庫
この年冬十月、横山湖山はその妻の始めて児を挙げたのを見て、「酔筆報故国。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
」〔酔筆故国ニ報ズ/乃チ生マレ載チ衣セ語|偏ニ繁ナリ/遥カニ知ル阿母ノ喜色多キヲ/今日天涯一孫ヲ添フ〕の絶句にその喜びを言っている。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
それはさうと、ぼくは恐らく岸田の日本画を一番沢山に見るだらうと思ふけれども、最近に見たのは、気まゝに切つた形の、紙本の、九画連作のもので、乙丑九月三日仲秋明月の夜於天下茶屋瓢々亭劉生酔筆と題する「ばけものづくし」であつた。
— 木村荘八 『岸田劉生の日本画』 青空文庫
それと一番近頃見た「化けものづくし」のこれも酔筆がなかなか良いものである。
— 木村荘八 『岸田劉生の日本画』 青空文庫
」 不図さう云ふ声が聴こえたので、酔眼を※つて向ふのKさんの方を見ると、そこではKさんは誰か妓の一人が持つて来たらしい絖を拡げて、それに酔筆を揮はうとしてゐるところだつた。
— 吉井勇 『酔狂録』 青空文庫
それに酔筆と思える闊達な筆で「瓢兮歌」という詩が書いてあった。
— 山本周五郎 『新潮記』 青空文庫