小紫
こむらさき
名詞
標準
文例 · 用例
かくして高尾も小紫も出た。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
――白井権八小紫の比翼塚の碑があった。
— 岡本かの子 『狐』 青空文庫
紅立羽、烏羽揚羽、黄と白の名からして、おつにん蝶、就中、(小紫)などといふのが周囲についてゐますから、一寸山から出さうにもありませんな。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
そんなその、紅立羽だの、小紫だの、高原の佳人、お安くないのにはおよばない、西洋化粧の化紫、ござんなれ、白粉の花ありがたい……早く下界へ遁げたいから、真先に自動車へ。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
おなじような理窟ですけれども、これが謡の稽古でもして、熊坂や船弁慶を唸るのならば格別の不思議もないのですが、清元の稽古本にむかっておかる勘平や権八小紫を歌うことになると、どうもそこが妙なことになります。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
目黒には寺々あれど鐘鳴らず 鐘は鳴らねど秋の日暮るる 前にいった瀧泉寺門前の料理屋|角伊勢の庭内に、例の権八小紫の比翼塚が残っていることは、江戸以来あまりにも有名である。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
いずれにしても、小紫といい、政岡といい、芝居で有名の女たちの墓地が、さのみ遠からざる所に列んでいるのも、私にはなつかしく思われた。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
目黒には寺々あれど鐘鳴らず鐘は鳴らねど秋の日暮るる ◇ 前にいった滝泉寺門前の料理屋角伊勢の庭内に、例の権八小紫の比翼塚が残っていることは、江戸以来あまりにも有名である。
— 岡本綺堂 『目黒の寺』 青空文庫