打坐
たざ
名詞
標準
文例 · 用例
ぼんやりと小さく蹲んで、ト目に着くと可厭な臭気がする、……地へ打坐ってでもいるかぐらい、ぐしゃぐしゃと挫げたように揉潰した形で、暗いから判然せん。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
溝石の上に腰を落して、打坐りそうに蹲みながら、銜えた煙管の吸口が、カチカチと歯に当って、歪みなりの帽子がふらふらとなる。
— 泉鏡花 『菎蒻本』 青空文庫
自分も打坐り込んで、意気地はがあせん、お念仏を唱え出した。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
行乞は気分がふさぐから止めにして庵中閑打坐。
— 北九州行乞 『行乞記』 青空文庫
敵か味方か、勝つか敗けるか、殺すか殺されるか、――白雲は峯頭に起るも、或は庵中閑打坐は許されないであろう。
— ――(消息に代えて)―― 『私を語る』 青空文庫
彼自身は修行の際に語録を読むことをやめて専心に打坐した。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
しかし打坐を重んずることは言葉による表現と背馳するものではない。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
専心に打坐して真理をつかめば、そのあとは語録公案の知識がなく、また一字も知らない場合にも、説き尽くせない泉が内から湧いて出よう。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫