約書
やくしょ
名詞
標準
文例 · 用例
字の読めない漁夫たちが、一体何が書いてあるのか知りもしないで三文判を押した雇傭契約書の内容についての説明であった。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
四 漁夫達は雇われるときにはみんな一様に雇傭契約書に署名して判をおしていた。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
その契約書の内容がどんなものであるかを、彼らはしかし一向に知らないのだった。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
しかしその契約書の内容というものが、決して一片の形式的な閑文字ではなくて、どんなに密接な関係において彼らの生活に直接結びついているものであるかということを、彼らはその後機会あるごとに思い知らなければならなかったのである。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
「鰊乗網中ハ風浪ノ危険ヲ犯シ、云々」の契約書の文言を彼は固く守っているのかも知れない。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
第一お前たちの入れている契約書にゃ、労務中死亡したるときの慰謝料は金一封とあって、それはみんな旦那一人のお思召にあるこったからな。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
――雇傭契約書の第十条にはちゃんと書いてあった。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
其の後、漁夫の一人が、盲腸炎でたった四日間病んだきりで死んだときにも、やはりこの「契約書」がものを言った。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫